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2008年11月29日 (土)

最後の一撃:鹿島vs磐田

 今期のホーム最終戦。かつ残り2試合で、優勝が決まる可能性もある(実際は翌日の名古屋戦があるのだが)ので、所用のついでに足を運ぶ。1階席のチケットは売り切れ、全体でも3万枚売れているということで、東京駅の高速バス乗り場もかなりの混みよう。30分ほど並んでバスに乗り込み、スタジアムに着いたのはキックオフの1時間と少し前。急いでチケットを受け取り、2階バック席に駆け上がって、なんとか前の方に席を見つける。混んでいるというのはありがたいことなのであるが、一観戦者の立場でみるとちょっとばかり困りものだったりする。2万人くらいというのが、一番快適な気もするのだが。
 優勝がかかる鹿島と、降格がかかる磐田という、対照的なチーム同士の対戦ということで、内容も鹿島が押して、磐田が守る形。鹿島は今日も悪くない攻めで、中央からサイドからと、何度かチャンスをつくるのだが、最後のところがよくない。野沢がフリーのシュートを二度ほど外したり、ペナルティエリア内で受けたマルキーニョスや興梠が打ち切れないような場面が続く。磐田がほとんど5バックのような形で守りに重点を置いているせいもあるが、それにしても決められない。まるで先の大分戦の前半のようである。
 後半立ち上がりも同様に鹿島がペースをつかむのだが、野沢の右からのクロスにマルキが合わせ切れないなど、惜しいシーンが続く。中盤からエリア前あたりまでの展開はよいのだけれど。決めきれないと相手にリズムは移ってしまうもので、後半中頃には磐田がゴール前まで攻め込むようになり、鹿島の守備は後手に回り、セカンドボールもことごとく相手に拾われてしまう。リズムを変えるべく、野沢に代えて田代、本山に代えてマルシーニョとするが、今度はロングボールが増えてしまい、中盤でつないで崩す鹿島の持ち味がすっかり消えてしまう。それでも何度かゴール前でチャンスをつくるが、マルキと田代が重なってしまったり、相手の体を張った守りに打ち切れず、観客席からはため息が漏れるばかり。時間は刻々と過ぎていき、このまま得点を奪えずに引き分けか…と思ったロスタイム、ゴールライン際のこぼれ球に詰めたマルキーニョスがファールをもらい、代わって入った増田のFKに、岩政が頭で合わせて劇的な決勝点。その後すぐに試合は終わったから、本当にラストチャンスを決めたということになる。決定的なチャンスを何度もつくって、90分以上決められなかったというのに、最後の最後のワンチャンスでもぎ取るとは。繰り返し繰り返しあきらめず攻め続けて、ようやく壁を打ち破ったという感じか。
 川崎が勝ってしまったので(しかも4-0)、今節での優勝決定はお預けとなったが、あとは最終節の札幌戦を勝てばいいだけのこと。最下位相手だからといって気を抜いてはいけないのであって、とにかく勝ちきるだけである。昨シーズンのこともあるし、監督・選手・スタッフそしてサポーターとも、奢ることなく目の前の一戦に全てをかけるだけだろう。
 …さて、1999年に観戦を初めて以来、これまでタイトルをとった試合は全てスタジアムで応援してきただけに、来週末の札幌はどうしたものか、悩むところである。関東ならともかく、北海道は遠いからなあ。でも、一度札幌ドームでサッカーをみてみたいし。

Kashima1 Kashima2

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2008年11月25日 (火)

本日の購入CD@Tower大分

 旅行の帰り道、乗り換えに時間が空いていたので、立ち寄って購入。わざわざ旅先で買うまでもないのかもしれないが、いずれにせよ大阪で立ち寄ろうと思っていたので。しかし2ヶ月弱ぶりのCD購入だったので、かなりの枚数になってしまい、帰りのバッグは一杯になってしまったのであった。

○「LOV」 高野寛
 久しぶりのシングルであるが、相変わらずの“高野節”を大いに堪能。やはりこの人は上手い。ポップスとしての完成度が非常に高い。この先出るであろうアルバムが、非常に楽しみである。
○「NELSON MOTOWN +」 Nelson Super Project
 山下達郎ツアーバンドによるユニットの2作目。今回はモータウンのカバーアルバムだが、これが実に素晴らしい。一見シンプルながらも実は創りが細かく、演奏はかっちりとしているがソウル的なゆるさも感じさせる。音創りのバランスの取り方が絶妙なのである。さすがは百戦錬磨のミュージシャン達である。
○「Humarhythm V」 松原正樹
 これも絶妙なつくりのアルバム。AOR的な歌ものが多い中で(佐藤竹善もかなり歌っているが、やはりこういうのをやらせると最高である)、インスト曲での松原氏のギターが実に素晴らしい。出過ぎることはないが、聴かせるところはきっちりと聴かせる。見事な技という感じ。
○「FUTURE」 Small Circle of Friends
 グルーブと独特の世界観が好きで、試聴するまでもなく購入してしまったのだが、実際期待通りの素敵なアルバムであった。いわゆるラップというのは好きではないのだが、このユニットだけは別。語りも音楽的だし、あの間合いと空気感が何とも言えない。
○「akiko」 矢野顕子
 ほんわかした、あるいはシャープなこれまでの音とは違って、かなり“重い”音のアルバムである。従来の路線との違いに少々驚いたが、これも矢野さんのある一面を見事に表現しているのだろう。ブルース的な重々しい音の中に、なぜか日本的な雰囲気を感じるのが不思議である。
○「銀河」 原田郁子
○「巴里渋舞曲」 渋さ知らズ
 まだ聴けていないのだが、これらも試聴するまでもなく即買いのアーティストである。渋さはちょっとだけ試聴したのだが、ライブ盤ということもあって勢いがすごかった。特典でDVDもついていたし、楽しみである。

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大分で温泉・その2

 湯布院の宿も、おそらく10室くらいの小さな宿で、とても居心地のよいところであった。風呂は3カ所あって、いずれも1組が貸し切り状態で入る形なので、単身の私の場合は広い浴室や露天風呂を一人で占有出来て、贅沢な時間を味わうことが出来た。ここでも、着いてすぐ、夕食後、寝る前、そして翌朝、さらには出発前と、計5回も入浴。食事は地元産の鶏鍋がメインだったが、昨晩の宿同様に、変に豪華ではなく、無駄なメニューもついておらず、多すぎず少なすぎず、ちょうどよい質と量。こういう“わきまえた”感じが気持ちよい。湯布院は全体としてこういう感じの宿が多いようだが、その方が温泉宿の良さがあるようにも思える。
 翌日は湯布院を散策。まずは川沿いに金鱗湖まで歩いたのだが、途中の風景がよい。落ち着いた品のある街という雰囲気が感じられる。湖の近くになると観光客が多くなり、それまでの落ち着きは薄れてしまうのだが、湯布院のまちづくりの中心的存在という旅館「亀の井別館」が手がける一角は、品格があってとてもよい雰囲気である。地元の特産品・工芸品を売る店も質が高いし、喫茶店の店内のつくりも出てくるコーヒーも上質である。特に店内から眺める紅葉の美しいこと。窓が見事な位置にあって、切り取られた外の風景がまるで映画のワンシーンであるかのように写るのである。ここの風景が今回の旅行のベストシーンであった(あまりに良かったので写真も撮らなかった)。
 その後駅へ向かうべく、中心通りの湯の坪街道を歩くが、ここは見事に観光地化されていて、軽井沢か京都の嵐山かという感じで、品のない土産物屋が並んでいる。地元の特産品などを売る店もあるのだが、のぼりや看板が多すぎて、落ち着きというものが感じられない。ここは景観を整えるべく計画をつくっているということだが、これではなかなか調和した町並みにはなりそうにないなあ…と少々残念に思う。昼食を食べたそば屋など、なかなか良い店もあるのだが、全体としてはもう一度来たいと思えるふうではない。
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(左:川沿いの風景、右:亀の井別館付近の様子)
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(左:湯の坪街道、右:由布院駅舎)

 由布院駅(磯崎新設計ですな)から電車に乗って湯平駅で降りて、湯平温泉へと向かう。地図でみた時はせいぜい20-30分で歩ける距離だと思ったのだが、いざ歩いてみると坂道ということもあり、片道40分もかかるという。汗びっしょりになってひどい目にあったのだが、それでも訪れる価値のある街であった。石畳の細い坂道の両脇に旅館などが並ぶ街で、その雰囲気は非常に個性的である。道から一歩離れると、裏側には川が流れていて、また違った風景がみられる。そんな街の中に共同温泉が点在しているという、実に静かな風情ある温泉街であった。ここでは川沿いの共同温泉にさっと入って先程かいた汗を流し、そのまますぐに駅へ向かって出発。大分まで鈍行にてのんびり移動した後、特急−新幹線と乗り継いで、帰宅した。
 もう1泊出来るともっとのんびり街を観て歩けたのだろうし、出来れば同じ宿に2泊するとゆったりと出来たのだろうけども、まあ仕方がない。それでも、久しぶりに温泉に入れて、リラックスすることが出来たのはよかった。

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(湯平温泉の街並)
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(左:湯平温泉の川沿い、右:川沿いの共同温泉)

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2008年11月24日 (月)

大分で温泉・その1

 大分vs鹿島戦のついでに、別府→湯布院と、温泉巡りをして回った。大阪に引っ越して以降温泉というものに全く行っておらず、今回アメリカ出張などで疲れてもいたので、ここは思い切って温泉にゆっくりとつかろうと思ったのである。
 初日の宿は、別府八湯の一つ、明礬温泉というところ。別府の中でも一番山の方にある、小さな温泉街である。泊まった宿は湯治客を中心とした5室だけの宿で、温泉も二人が入ると一杯になる狭さだが、ここは湯がよいとのこと。酸性が非常に強くてPHの値は1~2程度、なめるとすっぱくて、皮膚の弱いところに若干しみてきて、目に入ると痛いほどである。しかも熱いので、長時間つかっていられるふうではないのだが、これがなかなかに気持ちよい。宿について1風呂、食後に1風呂、寝る前に1風呂、そして朝起き抜けに1風呂と、十二分に温泉を堪能した。ちなみに食事もシンプルながら味わいのあるもので、変に豪華で量の多いものより、よっぽどよかった。こういう小さなところの方が、本当の意味でのんびり出来る気がする。
 翌日は、鉄輪温泉まで降りて街を歩く。温泉らしい街の整備を進めているようで、石畳などを整えているのだが、残念ながら歩いている人は少なく、ほとんどの観光客は車で地獄巡りをしているようである。せっかく整備しても、お客の方の行動パターンが変わらないと意味も薄れそうな気がする。歩いて回る方が風情があってよいと思うのだが。ここでは、温泉の蒸気を利用した“むし湯”というのに入る。はじめは熱いが慣れてくるとそうでもなくて、適度に汗をかく感じで、高温のサウナなどと違って体にはよさそう。
 その後は別府駅へと行き、地物の魚などを使った定食を食べた後(魚も美味しかったが、鶏めしが実に美味)、再び温泉へ。竹瓦温泉という古い建物のところで、風呂場も昔風のつくり。お湯は普通な感じだったが、風情がなかなかよかった。
 また別府駅まで戻って、湯布院行きのバスに乗り込む。城島高原を越えていく道で、周りの風景はなかなかよさそうなのだが、あいにくの雨のためよく見えず。これで快晴だったら、実に気持ちよかったと思うのだが、残念。湯布院では、その日のうちに街を歩いておこうと思ったが、雨は続いており、さらに風もつよくなってきたので断念し、そのまま宿に入ってあとはのんびりと過ごす(以降その2へ)。
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(左:明礬温泉、右:鉄輪温泉)
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(左:鉄輪温泉のむし湯、右:竹瓦温泉)

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2008年11月23日 (日)

格別の勝利:大分vs鹿島

 サッカーの試合というのは、ただ大勝すれば気持ちよいというわけではない。むしろ強い相手と勝つか負けるかのぎりぎりの勝負を繰り広げて、それでも相手を上回って勝利を挙げるというのが、一番気持ちよいものである。そういう意味では、この試合はサポーターとしては「格別」の勝利だったといえる。
 大分のスタジアムに来るのは2回目。だが、前回は2002年W杯だったので、Jで来るのは初めてである。近年力をつけてついにナビスコを取った大分のホームがどういう雰囲気かをみるのが楽しみだったのだが、なかなかのものだった。地域に密着した感じで、ほのぼのとした雰囲気がありながらも、熱さが感じられる。新潟などもそうだが、大都市のチームより、地方都市のチームの方が、Jの理念を体現しているなと、改めて感じた。
 などと感心はするが、試合は試合である。ここで負けるわけにはいかない鹿島は、前半から飛ばして、前からの厳しいプレスでボールを奪い、素早く展開して何度となくチャンスをつくる。堅い守りとそこからのカウンターが大分の特徴であるが、そんな持ち味を全く出させないくらいに、鹿島が優勢に試合を進める。しかし、野沢のフリーでのシュートは枠を外れ、本山の鋭い切り返しからのコースを狙ったシュートもバーに嫌われて、なかなか点は入らない。大分にはゴール前でのチャンスはほとんどつくらせなかったのだが、徐々に大分の守りも機能してきて、中盤ではかなり激しい当たりがみられるようになり、両チームがヒートアップする場面も。そんな緊迫した雰囲気のまま、前半は終了する。
 後半も鹿島がサイドからの組み立てで優勢に試合を進めていくが、ゴール前に合わせるも相手の守備も厳しくていい形では打たせてもらえない。そんな展開の中、右から中央に切れ込んだ内田のボールを、興梠が二度ほどシュート、いずれも相手DFが体で防ぐが、こぼれたボールがゴール前まで走り込んできていた内田の足下にころがって、そのまま勢いよく振り抜いたシュートがニアを抜けて、ようやく待望の先制点が入る。そのすぐ後には、ディフェンスの裏に抜けた興梠が1対1となるチャンスが二度あったのだが、いずれも決められず、追加点は奪えない。あれを決めていれば…と悔やんでいるうちに、助かった大分の方の勢いが増して、何度となく鹿島ゴール前に押し込み、あわやというシーンもつくられるが、最後のところでディフェンス陣が体を張って守りきり、点を与えない。最後の10分程は、鹿島は完全に試合を閉じにかかり、マルキーニョスは巧みにボールをキープして時間を稼ぎ、代わって入った選手は前から厳しいプレスをかけて相手の思うようにボールを回させない。チャンスがつくれそうな場面でも無理して攻めようとはしないので、少々残念にも思ったが、状況を考えればあれが最善の策だったのだろう。ついに最後まで1点を守りきって、上位直接対決を制し、優勝へとまた一歩近づいたのであった。
 結果だけみれば1-0だけれども、前半は完全に鹿島のペースで大分に試合をさせず、後半も得点まではリズム良く攻め、相手が優勢になった時間帯では集中した守りをみせ、そして最後はきっちり試合を閉じるという、鹿島の持ち味がトータルで発揮された、ある意味“完勝”とも言えるのではないか。大分の調子がそう悪かったわけではなく、彼らも力を発揮したと思うのだが、それを押さえ込んだ上で勝ちきるというあたりには、王者の風格のようなものすら感じてしまう。
 とはいえ、こういう風格がそう続かないのが今期の鹿島の問題であって、あと残り2試合を今日のような形でやり遂げてこそ、初めて王者たる資格が得られるのだろう。途中足踏みもしたが、シーズンの最後は持てる力を十二分に発揮して、鹿島らしい勝ち方で優勝をしてほしいものである。
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2008年11月 2日 (日)

若いつもりが歳を取った

 人は生きていれば年に一つ歳を取るものであって、こればかりはどんなに避けようとしても仕方がない。歳を取ってくれば、一歳分増えることの意味は徐々に薄れるもので、その結果として自分の年齢もあまり意識しなくなってくる。比較的自由な職業で好きなことをやっている分、また上下関係などもあまりない世界にいる分、気分としてはいまだに若いままなのである。
 しかし、自分ではそう思っていても、やはり周りから見ればもう"年寄り"なのだなということを、今日改めて知らされたのであった。学園祭にライブを観に行って、帰り際にキャンパス内の模擬店の間を歩いていると、なんと「おとうさん、買っていきませんか」と声をかけられたのである。そりゃまあ、彼らのおおよそ倍の年齢だから、彼らくらいの子供がいる可能性もないわけではないのだが、それにしても「おとうさん」とは…。
 彼らは品物を売ろうと声をかけたのであり、もちろんこちらの気を害しようなどとは思っていないはずである。逆に気分よく買ってもらおうと、多少のおべっかも込めて声をかけるだろう。なにしろここは大阪、それくらいの話術と商売の技量は、学生だって持っている(に違いない)。にも関わらず、あのようび呼びかけられたということは、どうひいき目に見ても、もう「おにいさん」には見えないということなのだろう。などと冷静に考えると、ますます哀しくなってくる。
 ライブを観ている間は、周りの若い学生達と同列くらいの気持ちでいたのだが…第三者からみれば、もうそうは観てもらえないのだろう。そろそろ若者が集まるような場所に行くのはもうやめて、年相応の暮らしをしたほうがよいのかもしれない。

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Ginnan Rock Festival@大阪市大

 先日もちょっと書いたように、うちの近くの大学の学園祭ライブに行く。本当はMINAMI WHEELも合わせていこうと思っていたのだが、出張前で仕事が目白押しのため、そちらは断念。上記の学園祭ライブも、ライブとライブの合間には仕事をしている始末であった。
 最初の出演者は、グットラックヘイワ。keyとdsの2人のインスト・ユニットである。遅れて着いたので半分くらいしか観られなかったのだが、ポップで聴きやすいメロディとともに厚みのあるバッキングをkeyが聴かせ、dsが手数の多さで支えるという感じで、2人だけでもなかなかの演奏が聴けた。メインのパートは気持ちよいのだけれど、途中途中で激しい演奏が繰り広げられて調和が崩れるところが面白い。ポップだけれどところどころでアバンギャルド、その辺はある意味クラムボンにも通じるところが感じられて、彼らのアルバムをミト氏がプロデュースしたのも分かるような気がした。
 続いてはウリチパン郡。以前イベントライブでみているのだが、その時の若干控えめな感じとは違って、今回は迫力のある演奏が聴けた。特にシンセに対する印象が大きく違って、前回は控えめに乗っている印象だったのだが、今日はぐっと前に出ていた感じ。打ち込み的なリフを全て人力で弾いているのだが、この音のインパクトがすごい。アナログ的なシンセのサウンドが両側から(2名が担当)押し寄せてくる。特に両者がユニゾンで弾く時は圧巻である。打ち込みだとここまでの存在感は出ないのだろう。前回はリズムに関心がいったが、実はこのバンドのサウンドの肝はシンセなのでは、という気すらした。もちろん、リズム体の上手さ&安定感は前回と変わらず、シンセも合わせてより分厚くなったサウンドが、とても面白かった。
 最後はZAZEN BOYS。前半は激しくてキメの多い曲が続く。複雑なキメでも全くずれることはなく、バンドが一体として動いているかのよう。リズムも複雑なものが多くて、ある意味で「プログレ」なのではという気もした。様式としてのというよりは、プログレッシブなロックという、文字通りの意味でであるが。中盤は、最新作に入っていた(と思われる)、クラブ的な要素のある曲が中心に。リズムは重く、音もかなりエッジが立っているのに、ノレるのが不思議である。ベースのつくる強烈なグルーブと、上に乗るシンセの雰囲気が、そう感じさせるのだろうか。1時間くらいのライブだったのだが、あっという間に音が駆け抜けていったかのような印象であった。
 これだけ個性的な組み合わせがまとめて、身近な場所で、かつ無料で見られるのは実にありがたい。来年はどんなメンバーが来るのか、今から楽しみである(行けるかどうかはわからないが…)。

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